月は朧 遥か遠く 秋が目醒めた

宇多田ヒカルHi-STANDARDもピンとこなくてビッグウェーブに乗れずにいる。最近は本当にアイドルとジャズばかり聴いてるなぁ。Juice=JuiceのトリプルA面シングルではヒャダインの『KEEP ON 上昇志向!!』が好き。

思いっきりマイケル・ジャクソンしてて良いじゃないか。『国境もいさかいも気にせずに 空は続いてる』ってフレーズもマイケルへのオマージュっぽくてグッとくる。『ロマンスの途中』『イジワルしないで 抱きしめてよ』と怒涛の超絶名曲でデビューしてしまったせいでハードルがめちゃくちゃ高くなってしまったJuice=Juiceだけど、上昇志向で頑張って欲しい。ちなみに個人的にはリーダーの宮崎由加ちゃんがお気に入りです。どうも垂れ目に弱い。

 

Day Breaks

Day Breaks

 

4年ぶりの新作。ギターとルーツミュージックに傾倒していた前作から、再びデビュー当初のようなピアノ・ジャズに原点回帰。

M-1『Burn』が、いきなり渋くて格好良い。コントラバスの存在感と、ハモンドやソプラノサックスといった上モノの洒落たメロディ。俺は今、ジャズを聴いている!としっかりと思わせてくれる導入。M-3『Flipside』の歯切れの良いビートは今ジャズっぽくてクールだし、M-10『Once I Had a Laugh』のゆったりとしたリズムとのびのびとした演奏も良い。そして、ラストにデューク・エリントンの『African Flower』を持ってくるあたりにアメリカン・ジャズ・スピリッツをビンビンに感じて惚れ惚れする。

この気品に満ちた演奏よ。若き日のエリントンが、自分の音楽スタイルに悩んでクラシック出身の友人に相談を持ちかけた際、こう助言されたんだとか。

まずは論理的な方法を極めるんだ

そしてそこから外れろ

既存のものを突破した時に自分の道が拓ける

自分以外の誰をも目指すな

あまりにも名言。そしてエリントンの生き様がこの助言そのもので震える。

前にも書いたかも知れないけど、俺がもしプロ野球選手になったらバッターボックスに向かうときのBGMは『It Don't Mean a thing (If it ain't got that swing)』にするつもり。ねぇエリントン、スウィングしなきゃ意味ないね。

 

Octonary

Octonary

 

インドネシアジャズベーシスト、Barry Likumahuwaのソロアルバム。こっちはクロスオーバーとかフュージョンに近いようなサウンドで、メロディが激ポップ。


めちゃくちゃ格好良くないすか。MVもお洒落だし。

Barry Likumahuwa Project(BLP)というユニットでも活動していて、インドネシアのポップスターGlenn Fredlyをフィーチャーした『Menunggu』なんてウルトラ最高すよ。

素晴らしい。Menungguは「待つ」とか「留まる」という意味とのこと。Stayと同義かな。しかし、再生回数5万回そこそこって、本国でもあんまり聴かれてないんだろうか。このエントリをキッカケに日本で火が付くことを祈ろう。

巨乳について本気出して考えてみた

飲み会の席で、貧乳の女の子に「やっぱり巨乳が好きですか」と問われて、ふと巨乳について真剣に考えてみた。
現代日本では「男は巨乳好き」という一般論が浸透していて、それが彼女の「やっぱり」という副詞に表れてるのだけど、改めて問い掛けられると自問自答してしまう。

実用的なアドバンテージとしては、揉み心地が良いとか、挟んでもらえるとか、せいぜいそんなもん。世の男を虜にするほどの魅力とは思えない。ヤれないFよりヤれるA。じゃあ両方ヤれそうだったら?うーん。
「巨根が好き」という女はほとんどが実用的な意味で言ってると思うし、だから彼女たちは街ですれ違う男のモノのサイズには興味がないんだろうけど、「巨乳が好き」という男はそうじゃない。街で巨乳とすれ違えば、とりあえず見る。目の前に谷間があれば、たとえ指一本触れられなくても、興奮してしまう。AVやグラビアでも同じ。

僕らが本当に覗きこんだり触れてみたいのは、もっと本質的な、女らしさとか愛情とか、そういう女性性(じょせい-せい)なんだと思う。でもそれは微笑んでくれるだけで伝わってくることもあれば、セックスしても伝わらないこともあるような、形のないあやふやな「何か」だったりするわけで。スマホ片手に情報社会を生き急ぐ僕らは、てっとり早く手軽に女性性を感じたくて、ついつい有形のシンボルに本質を押し込めてしまう。こうして自分勝手な論理で仕立てあげられた代替品が巨乳という罠。

もう一度、自問自答してみる。俺は巨乳が好きなのか。たぶん違う。俺が好きなのは、AとかCとかFとか、そういうのじゃなくて、GとかHとか、そういうのでもなくて、もっと巨大な、そう、Iなんだ。

色鯉沙汰

広島カープに優勝マジック20が点灯。カープを応援するようになって20年弱。優勝を争うというのがこんなに楽しいとは思わなかった。本当はペナントレース全日程が終わってから総括的なエントリを書くつもりだったんだけど、欲求が抑えられなかった。書くということの欲求は書くことでしか満たせないと思い、このような事態になってしまった。最後までガチガチの野球話なので、興味ない人はブラウザバックしてください。

 

開幕前

マエケンが抜け、大瀬良が怪我で出遅れ、各スポーツ紙や解説者たちの順位予想は軒並みBクラス。細かな違いはあれど、上位を阪神巨人ヤクルトが、下位を中日DeNA広島が争う、というのが大方の見方だったと思う。俺自身も正直そんな感じかなぁと思ってた。ちなみにオープン戦の頃には当ブログにこんなことを書いている。

大瀬良の離脱で先発の駒が危ういし、リリーフ陣も心もとない。打線は昨季より厚みがあるので春先に関しては打ち勝つ野球をして欲しいところ。そのためにも緒方監督の成長が望まれる。アホみたいに盗塁死させるのはストレスが溜まるのでやめてクレメンス。 

そんな淡い期待を胸に抱きながら、2016年、プレイボール。

 

開幕~交流戦

f:id:bowz0721:20160825141250p:plain

貧打の巨人、新戦力が今ひとつ噛み合わない阪神DeNA、投壊したヤクルトを抑え、まさかの首位。田中菊池丸の上位打線がものの見事にハマり、なぜかエルドレッド首位打者だったり新井さんが2000安打を達成したり、まさに「打ち勝つ野球をして欲しい」という俺の希望通りの展開に心躍る。ビシエド、ロマック、ヘイグといった各球団の新外国人バッターに対する評価が飛び交う中、うちのプライディさんは2軍で調整を続けていた。

開幕して一ヶ月くらいはリリーフ陣が打ち込まれて負けることも多かったけど、ルナ離脱でヘーゲンズが一軍昇格してからは勝ちパターンが完全に確立されて接戦もモノに出来るように。まさに怪我の功名。

黒田の完封試合、丸が2打席連続3ランを放った中日戦、甲子園でのルーズベルトゲーム、新井さんのメモリアル神宮花火大会あたりが印象深い。あと交流戦前に巨人を3タテしたのも相当デカかった。

 

交流戦

f:id:bowz0721:20160825144147p:plain

千葉ー広島ー旭川ー札幌ー仙台という序盤の移動地獄を耐え抜いてからは西武とオリックスに6連勝。途中でエルドレッドが離脱するものの、下水流が台頭。相手投手に合わせて松山と併用することで主砲不在を感じさせなかった。なおプライディさんは引き続き2軍で調整中。

「五分で終えられたら御の字」と思っていただけに、セ唯一の勝ち越し、貯金5というのは願ってもない結果だったな。全体的に接戦が多く、サヨナラコリジョン鈴木誠也の3試合連続決勝ホームランなど劇的な試合展開が多かったのも印象的。個人的には6月5日のソフトバンク戦(中村恭vs武田)と、移動日を挟んでの6月7日の日本ハム戦(有原vs戸田)の連勝がめちゃくちゃ嬉しかった。サファテを打ち砕いた丸のサヨナラタイムリー、中田翔を三球三振に仕留めた戸田のクロスファイヤーは忘れられない。

 

後半戦~現在まで

f:id:bowz0721:20160825153832p:plain

後半戦序盤は無敵モード。交流戦から続く連勝を11に伸ばし、その後も投打がガッチリ噛み合い、ひたすら貯金を積み上げる。7月の新井さんは打率.443、7本塁打、24打点、OPS1.376という化け物じみた成績。そして7月23日には黒田が日米通算200勝達成。俺が本格的にカープを応援し始めた頃のエースなので感慨深い。建さんとか澤崎とか好きだったなぁ。新井と黒田が活躍して、この頃は毎日がウッキウキでした。なおプライディさん(以下略)

7月末から8月頭。大瀬良がようやく先発復帰するも奮わず、戸田と岡田が相次いで怪我で離脱。ノムスケの連勝も止まり、約一ヶ月半ぶりに同一カード負け越し。さらには石原がバレンティンに破壊されて今季初の4連敗を喫する。蘇るメークドラマの悪夢。

ターニングポイントは8月7日の巨人戦。菊池の同点弾と新井のサヨナラタイムリーで5連敗を阻止したのが本当に大きかった。あのサヨナラで嫌な流れを断ち切り、石原復帰で落ち着きを取り戻し、大瀬良とヘーゲンズの配置転換が成功して再び勢い付いた感じがする。あとはもうマジックを減らすだけ。

 

まとめ

こうして書いてみると、前半戦のルナ→ヘーゲンズ、交流戦エルドレッド→下水流、後半戦の戸田&岡田離脱→ヘーゲンズ(大瀬良一岡)と、要所要所できっちり穴を埋める選手が出てきているのが素晴らしいね。今季は本当に下から上がってきた選手がことごとく結果を出してくれる。ベテラン、中堅、若手のバランスも良い。誰かが圧倒的な成績で引っ張るのではなく、まさにチーム一丸。このまま優勝したら誰がMVPなんだろう。菊池、丸、新井、石原あたりが候補なのかな。プ(略)

 

f:id:bowz0721:20160825175039p:plain

See You in Tokyo

ボルトが100m9.81秒って、そりゃ速いに決まってるんだけど、たとえば100m離れたコンビニでパン買ってくるってときに、「ヨーイドン」で俺と勝負してもせいぜい往復5秒くらいしか変わらないんだよね。5秒。それってどうなの。だったら惣菜系とスイーツ系をちゃんと買ってこれる俺のほうが良くない?あいつ多分まるごとソーセージしか買ってこないでしょ。それにさ、下手したらおサイフケータイとか使える分だけ俺のほうが早く帰ってこれるかも知れないよ。あいつ自分の会計が来てからようやく小銭入れの中とか確認するタイプじゃん。「あ、8円あります」とか言って。でもよくよく見たらやっぱりなかったりして。そう考えると金メダリストもたいしたことねえな。俺も4年後のオリンピック目指そうかな。近いし。

 

ジャニーズ勢が軒並み名前を連ねている中、やはりSMAPだけ居ない。99%開催されない解散コンサートだけど、もし開催されたら高額転売OKなんだと努めてポジティブに考えることで心を落ち着かせる。しかしあれだな。ナオト・インティライミが賛同してるのって、なんでこう癪に障るんだろうな。

そもそも「安く仕入れて高く売るのは禁止です!」って何の冗談かと。本来は自分たちの利益になるはずの金をまんまと搾取されてる惨状なのに、なぜか消費者が搾取されてる話にしてしまっている。どうして音楽をビジネスと切り分けて考えたがるのか。

 

8年ほど使用した日立のサイクロン掃除機が壊れたので買い替え。軽量で見た目もスマートな日立CV-PC500にしようかと思ったんだけど、最終的には安さに惹かれて上記機種をチョイス。それでも自走式でガンガンズンズングイグイ進むし、吸引力もあるし、静音設計だし、エコナビやらハウスダスト発見センサーやら便利機能も付いてて良い感じ。

ところで、MC-PA35G-Pっていう品番、M=松下、C=クリーナー、PA=紙パック式、35=開発番号か何か、G=親子ノズル搭載機種(何のイニシャルか分からんけど、ラインナップを比較すると確定的)、P=ピンクシャンパンって意味なんだろうな。こんな風に品番の意味を想像するのが地味に好き。

気合の入った品番を見かけると字面だけで「おっ」と思ったりもする。気合の入った品番。たとえばウォークマンNW-ZX1とか。ZX1とかフラッグシップ感ハンパないじゃない。スペックとか見なくても品番だけで意気込みが伝わってくる。あとは炊飯器SR-SPX103。これには興奮した。SR-Sシリーズ(松下電器の製造ライン)とSR-Pシリーズ(買収した三洋電機の製造ライン)を併売していたパナソニックが、満を持して出したSR-SPX。SとPがクロス!うおおおお胸熱!っていう。分かる?分からない?パン買ってくるから許してよ。

さよなら夏の日

波打つ夕立のプール
しぶきを上げて
一番素敵な季節が
もうすぐ終わる

「時が止まればいい」
僕の肩で
つぶやく君 見てた

さよなら夏の日
いつまでも忘れないよ
雨に濡れながら
僕等は大人になって行くよ

 

瞳に君を焼き付けた
尽きせぬ想い
明日になればもうここには
僕等はいない

巡る全てのもの
急ぎ足で
変わって行くけれど

君を愛してる
世界中の誰よりも
言葉じゃ言えない
もどかしさ伝えたいよ 今も

 

ごらん 最後の虹が出たよ
空を裸足のまま駆けて行く

 

どうぞ変らないで
どんな未来
訪れたとしても

さよなら夏の日
いつまでも忘れないよ
雨に濡れながら
僕等は大人になって行くよ
さよなら夏の日
僕等は大人になって行くよ

「人生で最高の音楽体験は?」と問われれば、RISING SUN ROCK FESTIVAL 2010における山下達郎のステージを挙げることに些かの躊躇もないのだけど、この歌詞が今日ほど胸に迫ったことはなかった。

SMAP解散報道。あまりのショックに、数年ぶりに会社に遅刻してしまった。この感情を言葉にする術が思い当たらない。平成が終わる。予感だけが胸の中にススキを揺らすように吹いている。

左手はSoweluだけ

ポケモンゴジラもあんまり興味がないので置いてけぼりを食らっている。

dolce

dolce

 

野宮真貴松任谷由実玉置浩二久保田利伸、JUJU、岡村靖幸横山剣KREVA谷村新司アンジェラ・アキなどの豪華メンバーが参加したマーチンのソロデビュー30周年記念アルバム。まぁ誰が作った曲でもマーチンが歌えばソウルミュージックになるのはいつかの国歌独唱で証明済みなわけだけど

作家陣の個性もちゃんと出ていて楽しめた。クレジット見なくても誰がどの曲を作ったか分かるね。KREVAによる『Climax』が良い意味で浮いてて面白かった。それから松尾潔が作詞、川口大輔が作曲/編曲を担当した『最後の恋にさよなら』 がすごく良い。完全にJ-POPナイズドされたブラックミュージック。コーラスを担当したJUJUもそうだし、CHEMISTRYとかDOUBLEとか、そういうライン。サビのメロディラインのねちっこさが、「あぁ、俺は今、マーチンのラブソングを聴いている!」という気分にさせてくれる。川口大輔といえば、2002年の日韓ワールドカップ公式テーマソング『Let's Get Together Now』も好きだったなぁ。

自国開催のワールドカップの公式ソングという大役に、新人同然ながら抜擢された(ていうか事務所がねじ込んだんだろうけど)Soweluも、シングル『Rainbow』や1stアルバム『Geofu』の頃までは結構よく聴いてたな。売れなくなるにつれてPVがどんどんエロくなっていったのが切なかった。いや大学時代は何度かお世話になったけど。

マーチンに話を戻す。彼のディスコグラフィを眺めていて、ふと思ったのは、小田和正山下達郎から楽曲提供を受けているシンガーって彼ただ一人なんじゃないかってこと。バリバリ体育会系の小田和正と、オタクで職人肌の山下達郎。その両名に取り入るのは日本音楽史上でも最高難易度だったのでは。それもほぼ同時期。小田楽曲『別れの街』『私の願い』『FIRST LOVE』『夢のまた夢』、一方の山下楽曲『Guilty』『Misty Mauve』『おやすみロージー』。なんということでしょう(cv.加藤みどり)。名曲しかない。

バブリー。最近はこういう、意味のない曲が好きだなぁ。意味のない、という言い方には語弊があるけど、鳴っている音に寄り添っていればそれで良いというか、言葉ではなく音として歌を楽しみたいという気持ちが強い。聴いた後に何も残らない感じ。意味なんかないね。意味なんかない。

今日だけが明日に続いてる

アイドルネッサンス大江千里ルネッサンス、『夏の決心』『You』と来て、いよいよライブで『Rain』を披露。いやー。やっぱり大名曲。

10代の頃の宇多田ヒカルが歌っていてもおかしくない曲だなーとボンヤリ思ってみたりもする。あと、バックバンドに中日の大野に似てる人がいて笑ってみたり。地味な楽曲なのでシングルカットはないと思うけど、次のアルバムには是非とも収録して欲しい。

今から18年前、多感な時期に槇原敬之の『Rain』を初めて聴いたときはそれはそれは感動したものだった。先祖返りで聴いた大江千里のオリジナルも素晴らしかった(特に水溜りをバシャッと蹴飛ばすようなイントロのアレンジが好きだ)けど、ひよこの刷り込みのように槇原版『Rain』のほうがしっくり感じてしまう。

この澄んだ空気感。しかもこれ、カバーアルバム『Listen To The Music』に収録されてて、3曲目が『秋の気配(オフコース)』で、次がこの曲なんだよね。

こんなことは今までなかった

ぼくがあなたから離れていく

ぼくがあなたから離れていく

と醒めてしまった恋愛を歌っておいてからの

路地裏では朝が早いから

今のうちにきみをつかまえ

行かないで 行かないで

そう言うよ

こんな未練タラタラの曲に繋がるという。この切なすぎる流れが堪らなく好きだった。高校時代には雨の曲ばかりを集めたオリジナルMDを編集して雨の日の通学中に聴いていたものだった。ラベルに『Rainy days and Mondays always get me down』ってタイトル貼ってたっけなぁ。

こんなラインナップだったと思う。自分で言うのもアレだけど、なんつーか、可愛げのない高校生だな。絶対に友達にしたら面倒くさいタイプ。そんないけすかない野郎が、10余年後にアイドルの動画をブログに貼って興奮してるんだから人生わからない。

f:id:bowz0721:20160719225913p:plain

石野理子ぽん、タワレコ広島店のカープグッズイメージガール就任。俺得すぎる。