左手はSoweluだけ
ポケモンもゴジラもあんまり興味がないので置いてけぼりを食らっている。
野宮真貴、松任谷由実、玉置浩二、久保田利伸、JUJU、岡村靖幸、横山剣、KREVA、谷村新司、アンジェラ・アキなどの豪華メンバーが参加したマーチンのソロデビュー30周年記念アルバム。まぁ誰が作った曲でもマーチンが歌えばソウルミュージックになるのはいつかの国歌独唱で証明済みなわけだけど
作家陣の個性もちゃんと出ていて楽しめた。クレジット見なくても誰がどの曲を作ったか分かるね。KREVAによる『Climax』が良い意味で浮いてて面白かった。それから松尾潔が作詞、川口大輔が作曲/編曲を担当した『最後の恋にさよなら』 がすごく良い。完全にJ-POPナイズドされたブラックミュージック。コーラスを担当したJUJUもそうだし、CHEMISTRYとかDOUBLEとか、そういうライン。サビのメロディラインのねちっこさが、「あぁ、俺は今、マーチンのラブソングを聴いている!」という気分にさせてくれる。川口大輔といえば、2002年の日韓ワールドカップ公式テーマソング『Let's Get Together Now』も好きだったなぁ。
自国開催のワールドカップの公式ソングという大役に、新人同然ながら抜擢された(ていうか事務所がねじ込んだんだろうけど)Soweluも、シングル『Rainbow』や1stアルバム『Geofu』の頃までは結構よく聴いてたな。売れなくなるにつれてPVがどんどんエロくなっていったのが切なかった。いや大学時代は何度かお世話になったけど。
マーチンに話を戻す。彼のディスコグラフィを眺めていて、ふと思ったのは、小田和正と山下達郎から楽曲提供を受けているシンガーって彼ただ一人なんじゃないかってこと。バリバリ体育会系の小田和正と、オタクで職人肌の山下達郎。その両名に取り入るのは日本音楽史上でも最高難易度だったのでは。それもほぼ同時期。小田楽曲『別れの街』『私の願い』『FIRST LOVE』『夢のまた夢』、一方の山下楽曲『Guilty』『Misty Mauve』『おやすみロージー』。なんということでしょう(cv.加藤みどり)。名曲しかない。
バブリー。最近はこういう、意味のない曲が好きだなぁ。意味のない、という言い方には語弊があるけど、鳴っている音に寄り添っていればそれで良いというか、言葉ではなく音として歌を楽しみたいという気持ちが強い。聴いた後に何も残らない感じ。意味なんかないね。意味なんかない。