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Summer Soul

自分の打撃フォームをチェックしてみようとバッティングセンターで動画を撮ってみたら、思いのほか酷くて落ち込んだ。

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完全にこれ。頭で思い描いていた理想の動きとは大きくかけ離れた無様なスイング。実況に「悪夢のような現実がそこには待っていました!」って言われるレベル。思い通りにバットを振る。それだけのことが出来ない。理想と現実のカフェオレの、そのあまりの苦々しさに呆然と立ち尽くしてしまった。どうせ夏の真ん中で震えるのなら甲子園決勝のマウンドでいつかの広陵高校のエースみたいに立ち尽くしたかった。

追い打ちをかけるように隣のゲージに入ったジャージ姿の女の子が、俺の理想通りの綺麗なスイングで次々と推定110km/hの球を打ち返していく。推定女子高生。推定ソフトボール部。推定CかD。大谷の打席を見つめるネクストバッターズサークルの中田ってこんな心境かしら。泣きたかったのに私の顔は認めるしかないと笑った。くそう、俺も、と奮い立ち、もう1ゲームトライ。

動画をチェックして気になった部分を自分なりに修正して、さらには推定少女のフォームをお手本にバットを振ってみる。すると大して力を入れてないのにボールはさっきより遠くまで飛んでいく。軽く飛んでいくボール。軽くなっていく心と体。ゲームが終わる頃、隣人は友達たちとどこかへ消えてしまったけれど、二人の距離は少し縮まったと思う。いつか最短距離まで縮まったら、俺があいつで、あいつが俺で、みたいなことにならないかな。そんな理想と現実の甘ったるいカフェオレが飲みたい。推定CかDをGしてHしてIしたい。自信を確信に変えたい。

という思考回路を経て、帰ってから松野ゆい『同級生 女のカラダになった童貞の僕』を見ながら夏の真ん中で震えてみた。自慢の打棒を思いきりアッパースイング。思い通りに振れたし、白いのが遠くまで飛んだ。ボールも軽くなったはずなのに、なぜだろう、俺の理想はこんなんじゃなかった気がするんだ。誰のせい?それはあれだ!

 

夏の始まり。野村祐輔がハーラー単独トップ10勝目を上げた日。