ホーフビーツ

竹内まりやの原曲を火付け役として日本の80年代AOR全体が海外でバズったのが少し前のこと。今や山下達郎の動画に対するコメントも英語だらけ。「なんてこった!このタツローヤマシタってのはプラスティックラブのマリヤタケウチのハズバンドなのかい!?」みたいなコメントを見つけたときは思わずニヤリとしてしまった。

山下達郎が他の誰でもなく我々日本人に向けて音楽をずっと作り続けてきたことは重々承知だけど、海外の音楽に憧れ、研究し、昇華し続けてきた彼が、とうとう向こうのマニアたちに「見つけてもらえた」ことに心を震わせずにいられない。きっと君は来ないと思っていたのに。そんなJR東海の古いCMを見るような気持ち。

そしてこの、音楽がどんどんタイムレス、ボーダーレスになっていく瞬間をしっかりとパッケージングするFriday Night Plansとやtofubeats時代感覚の鋭さ。ceroが出てきたときに、その音楽的バックボーンの豊かさとコラージュ感覚に驚いたものだけど、これからもっと音楽は混ざり合っていくんだろうなと思う。大航海時代のよう。

 

というわけでお久しぶりです。生きています。今年の抱負は「生き急ぐ」です。取り急ぎ誰か僕と混ざり合いましょう。グラスを落として急に涙ぐんでもワケは尋ねないでね。