空を見上げても空しかねえよ
「馬鹿で童貞でダメな僕、それでもあの子が好きなんだ」というゴイステ直系のラインは1stアルバムのまま。今作はさらに音楽としての完成度やロックバンドとしての強度が半端なくレベルアップしてる。ソングライティングが格段に良くなったし、演奏やミックスもグンと向上してて、そして何よりも歌詞が信じられないくらい美しくなった。とにかくロマンチックでエモーショナル。
高速道路のその先に
でかいステージがある でかいステージがある
いつか辿り着ける
眠気を恐れながら走る
夜の東名を行く 夜の東名を行く
道は続いている
僕らは音楽をやめない
間違ってるだろうか 間違ってるだろうか
そんなん神様しか知らない
神様しか知らない
今夜はこの街を発つから
みんなには内緒で君のとこに来たんだ
君があんまり泣いてるから
ほっとけないよ さあ一緒に行こうか
野を超え山を越えて
君のその悲しみも越えて
加速すんだ あとにはなんにも残んないよ
目の前には星空
飛んでいくんだ 飛んでいくんだ ほら
流星群が 流星群が 見えた
夢のようなこの世界が
僕らを待つんだ 僕らを待つんだ
そんなに大きな声で泣いてなんだか僕も悲しいじゃないか/忘れらんねえよ
音楽はいいな 理屈なんかを越えて
悲しみの向こうがわへひとっ飛び
ほら ゆっくりゆっくり
星空を雲が流れていったよ
メロディが探してる言葉を見つけて
歌にして君に差し出したいんだ
それすらできないなら
僕に生きる意味なんてないんだよ
そんなに大きな声で泣いて
なんだか僕も悲しいじゃないか
僕らを追いかける人はもういないよ
この草原の向こうに待ってる
あの大きな大きな
湖のそばまで歩いていこう
15才で見つけた大事なものは
この先もずっと頼りになるから
手放しちゃだめだよいつまでも僕はそばにいれないよ
ああ、なんて美しい歌詞だろう。聴きながら書き起こすだけで泣きそうになってくる。忌野清志郎にも、甲本ヒロトにも、大木温之にも負けない、ピカピカのロックンロール。
ちょっとこれは今年のベストかも知れないな。本当に素晴らしかった。