2013年ベストソング30(5位→1位)

いよいよトップ5!

ここまでコメントとか一切ないけど、誰かが見てくれていることを信じて発表するよ!喰らえ!うおお!

 

5. サマーゾンビー/ザ・なつやすみバンド

スティールパンの心躍る音色、ポップで親しみやすいメロディ、郷愁とユーモアに溢れた歌詞、イノセントで愛らしいボーカル、そして子供たちによる切なすぎるコーラスワーク。抜き忘れていた浮き輪の空気のように、夏の香りがたっぷり詰まったポップソング。始まったばかりの夏休み、ポンキッキーズを見ながら今日は何をしようかとワクワクしていた頃が鮮やかに蘇る。ああもう最高じゃないか。ということで『サマーヌード』や『じゃっ夏なんで』に並ぶサマーアンセムに認定です。本当に本当に素晴らしい。

 

4. サーカス/HAPPLE

ここぞ!というタイミングで、それだ!という音が鳴る、その純音楽的な快感。市井の人間をドラマの主人公へと仕立て上げる歌詞の手際の良さ。これはひょっとして、渋谷系と呼ばれるポップミュージックの、その最高峰ではないだろうか。楽しい。とにかく楽しい。なんだけど、歌詞をよく聴いてみると意外と切なかったりして、それも含めて実にライフソングとしてよく出来ている。ホントこういうの近年の槇原敬之は見習って欲しい。

いいことばかり思い出す
そんな日もあればいい

この懐古の肯定とかね、よくぞ言ってくれたと思うよ。

 

3. ダークナイト/土井玄臣

もちろん、単純にいいメロディと多彩な音楽性、文学的な歌詞でいながら日本語をかけはなれた音像の節回し、女声的なファルセットから地獄を這いずる朗誦のようなヴォーカリゼイション、録音の奥深さ、そのぜんぶの気持ちよさだけでも土井さんの音楽は十分に素晴らしいと言い切れるんだけども、そこに土井さんの パーソナル、のようなものが隠し切れず露呈してしまったのが聞こえたときに、ああ、音楽が鳴っているのだ、と思ってしまうのだ。ここに、音楽が鳴る必要があったのだ、と思ってしまうのだ。ポップミュージックに、パーソナルな情報はまったく必要ないと思ってるし、音楽が鳴る「必要」なんて幻想かもしれない。 むしろ聴くひとの想像力が介入する隙があるもの、感情を共感できるもの、そして技術力が高くて完成度の高いもの、そういうものをポップミュージックと呼ぶんだとわたしも思うし、だからaikoとか好きだし、だけど、ポップミュージックから零れてしまう、それでも鳴らざるを得なかった音楽たち、をなかったことにしてしまわないために、インディペンデントという場所があるのだと私は思っている。私にとって土井玄臣さんの音楽というのはそういうもので、表向きポップミュージックの兜を かぶっていながら、どうしてもそこから零れて零れて溢れてしまういびつな生命のこぶを掬いあげて鳴らしている、土井さんの音楽の、そんなところにどうして も惹かれてしまうのだ。尼崎で生まれて大阪で育って、救われないひとたちの哀しい人生を目の当たりにしてきた彼は、いつか「自分が光のあたる場所にいくよ うなことはない」と言って笑っていた。業を受け入れてひとりで生きていく、というような話だったと思う。土井さんの音楽は、そんな彼の懺悔のようであり、 赦しのようであり、すべてを受け入れ諦観しながらも漏れる、悲鳴のようでもあるのだ。闇の夜から始まって夜明け前まで、わずかな夜の瞬間を駆け抜ける全10曲。だけどわたしは、1曲目「ダークナイ ト」で彼が、闇の底から、闇に向かって、“晴れろ ダークナイト”と歌っている、祈りに、どうしたって胸が震えてしまう。それだけで、この作品が生まれる意味があったのだと強く思うのだ。

土井玄臣『the illuminated nightingale』のこと - ちま色メガネ

 ということです。

 

2. 帰り道/森は生きている

去年リリースされた1stシングル『日々の泡沫』に収録されてる曲なんだけど、今年の初め頃にこの曲に出会った時の衝撃は半端なかったし、その後1stアルバム『森は生きている』にも収録されたので、ここはなんとか今年のランキングに入れさせてください。21世紀に入って10余年、まさかこんな「新曲」に出会えるとは夢にも思っていなかった。20代の頃に『風をあつめて』に出会った人たちに、『君は天然色』に出会った人たちに、『恋は桃色』に出会った人たちに、これで僕も胸を張って言ってやれる。僕は20代で『帰り道』に出会ったんだぜ、どうだ羨ましいだろう。

 

1. Don't Stop The Music/tofubeats Feat. 森高千里

というわけで、2013年はtofubeatsの年でした。年間ベストのタイトルが『Don't Stop The Music』という会心の心地良さ。1位について多くは語るまい。ていうかさすがに疲れたよもう。

 

最後にベストソング30まとめ。みんなも作ってみるといいと思う。

2013年ベストソング30

1. Don't Stop The Music/tofubeats Feat. 森高千里
2. 帰り道/森は生きている
3. ダークナイト/土井玄臣
4. サーカス/HAPPLE
5. サマーゾンビー/ザ・なつやすみバンド
6. そんなに大きな声で泣いてなんだか僕も悲しいじゃないか/忘れらんねえよ
7. 雪が降る/黒沼英之
8. U & I/クラムボン
9. Saturday night to Sunday morning/Shiggy Jr.
10.Succession/Hotel New Tokyo
11. punk lover's dream come true/フジロッ久 (仮)
12. Last Friday Night Summer Rain/一十三十一
13. Sunny Day Real Escape/ningenclub
14. トゥナイト、トゥナイト/禁断の多数決
15. ダンシンスルーザナイト/Dancinthruthenights
16. You Never Kiss/Homecomings
17. IN DA GOLD,/住所不定無職
18. 恋するフォーチュンクッキーAKB48
19. しあわせになろうよ/嫁入りランドとプロポーズ
20. Nite Life Lounge/Post Modern Team
21. Rush To the Groove/NILE LONG
22. ミッドナイトConfusion/Especia
23. Circle On The Snows/the fin.
24. にんじゃりばんばんきゃりーぱみゅぱみゅ
25. 踊る理由/片想い
26. ミュージック/サカナクション
27. 僕に彼女ができたんだ/SHISHAMO
28. 骨/黒木渚
29. アビーロードの青い空/マーク from GARO
30. 春と修羅/きのこ帝国